青木祐子『これは経費で落ちません!11』 感想
青木祐子さんの『これは経費で落ちません!~経理部の森若さん~』シリーズの11巻。
いよいよ結婚に向けて動き出した、森若さんと太陽くん。
お互いの実家への挨拶、友人への紹介、会社への報告、苗字をどうするか……
考えることもやることもたくさん。
↓以下ネタバレを含みます!↓
山田家と森若家がなんて対照的なのか。
太陽くんが太陽くんに育ったのがよくわかる。
それにしても、山田家とお付き合いするのは大変そうだと思ってしまったのは、自分だけだろうか……笑
森若さんは結婚準備でもやっぱり森若さんだなぁ。
森若さんが作ったToDoリスト、欲しい……笑
でも、今回一番印象的だったのは「サプライズパーティー」のとこ!
あれはねぇ……
嬉しい人がいるのはわかる。
でも、自分も森若さん派。だから、逃げる気持ちはとっても良く分かる。
そして、嬉しくなかったけど、嬉しいふりをしたという美穗ちゃんの気持ちもよく分かる。
「サプライズパーティー」が嬉しい人もいるように、嬉しくない人もいる。
サプライズパーティーを企画した太陽くんのお友達の思考には、”サプライズが苦手”な人の存在がないし、喜ばれて当然!くらいの感覚なんだろうな。
そして、太陽くんも美穗ちゃんがサプライズパーティー喜んでたって思っちゃってるところがなぁ……
あぁ、この気持ちの差がいつか大きな溝になりませんように……
企画してくれた人を立てて、嬉しいふりをすることも大事なんだけど、それってかなり自分をすり減らすことになるんだよね。
逃げた森若さんは、確かに良くなかったかもしれない。
でも、自分をすり減らすと、その時は大丈夫でも、いつかどこかで自分への大きなダメージになってしまうこともある。
だから、逃げたことは悪くないと思う。
ていうか、この場に六花ちゃんがいるのはどうなの???
森若さんと六花ちゃんは、顔見知りで飲みに行ったこともある仲ではあるけれども……
もし、そうじゃなかったら「元カノ」がいるってちょっと、気まずかったりしないのかな。
太陽くんと六花ちゃんの性格的には大丈夫なんだろうけど、その辺もなんだかなって思ってしまった。
結果的には、六花ちゃんがいて良かったけどね
今回は、「森若さん視点」「太陽くん視点」で、お互いに考えていることの微妙なズレがあることがわかった。
お互いがお互いのことを思っているってことでもあるけど、さっきも書いたけど、微妙なズレが後々大きな溝になったりするんだよね。
でも、森若さんと太陽くんなら、大きな溝になる前に対処できるのかな。
そしてそして、天天のみんなのリアクションよ!笑
美華さんは流石よ。大人よねぇ。
山崎さんも大人ね。なんかちょっと含みがあったけど。
吉村さんは……なんか良からぬことを考えていそうな気が……笑
新発田部長は、うん。予想通り。
田倉さんは、どう思っているんだろ?一番読めない気がする。
岸くんは、まあそうよね。普通に良い子。
希梨香ちゃんは相変わらず鋭い!恐ろしい。
鎌本さんはねぇ……ノーコメント。
立岡さんは、頑張って!
そして、真夕ちゃん!
わかる、わかるよ、その気持ち!笑
でも、なんだかんだいって一番祝福しているのも真夕ちゃんな気がする。
本当に良い子よね。
今回は出てこなかったけど、美月ちゃんと織子さん、そして何より千晶ちゃんはどういうリアクションするんだろう。
次巻では、入籍前後が描かれるのかな。
田倉さんと新発田部長の感じだと経理部の人事異動もありそうだし。
次巻も楽しみです!